エンジンオイル交換のやり方を知れば得られる効果が大きい
エンジンオイル交換は車のメンテナンスでも一般的に知られている部分ですが、多くの方が整備工場に任せていると思います。
しかしエンジンオイル交換で工具を使用して取り外しをする箇所はたったの「1箇所」です。
下から抜いて、上から注ぐだけ。
この作業工程がどれだけ単純な作業かは、これから詳しく説明をしていきます。
この記事を最後まで読んでもらえば、最後に作業動画も載せていますので簡単に出来る方法が分かるようになりますが、その前に!!
エンジンオイルがどんな役割をしているのか?
エンジンオイルと燃費の関係性は?
この部分を知っていると、そもそも何故「エンジンオイルを交換しなくてはいけない」のかが分かるようになります。
交換する理由が何となく「エンジンに悪そうだから〜」とかでも良いのですが、最低限の必要な部分を知っていれば、これからエンジンオイルを交換する目的が明確になり、あなたのエンジンオイルに対する考えが今よりも価値のある作業に変わっていきます。
ちょっと暑苦しいかもしれませんが、サラッと簡単に解説していきますので予備知識として叩き込んでください。
知っているのと知っていないのとでは作業完了後の達成感が違ってきますので。
エンジンオイルの費用効果
エンジンオイルの交換は故障を防ぐだけのものではなく燃費にも関係してくるので、自分で行えば節約効果はとても大きなものになります。
一般的な平均走行距離10,000q走行した場合には年間で10,000円ほどエンジンオイル交換に費用がかかってきます。
しかしこの部分を自分で行えば60%ほどカットできちゃいます!
さらにエンジンオイル交換で燃費も良くなるのでランニングコストが抑える事が出来るので、ダブルで費用効果が期待できます。
エンジンオイルは燃費にも左右する
エンジンオイルは重要なもので主に5つの役割があります。
- 潤滑
- 密封
- 冷却
- 洗浄
- 防錆
これらの効果はエンジンが効率よく作動するのには欠かせないものになります。
潤滑
エンジン内部ではさまざまな金属部品で構成されており1分間に何百回転〜数千回転の高速運動をするので
金属同士の摩擦を軽減するためには潤滑が必要になります。
密封
エンジン内部には「ピストン」「シリンダー」という部品がありここでガソリンを燃焼させて動力を得ています。
ピストンとシリンダーは完全に密着している訳ではなく
わずかな隙間が存在します。
その隙間を埋めるのが密封の役割です。
ここがしっかりと保たれていないと隙間からエネルギーが
逃げてしまい圧縮力が低下して本来のパワーを出せなくなります。
これのエネルギーを逃がさないようにして圧縮を高めているのが密封の役割です。
冷却
エンジンは高回転と燃焼を繰り返していますので
高温な状態にもなります。
エンジンオイルには高温になり過ぎないように冷却する効果もあります。
防錆
エンジン内部は高温になるので錆びが発生しやすい
環境でもあります。
そういった錆からも守る効果もエンジンオイルにはあります。
エンジンオイルの交換時期
エンジンオイルには5つの役割があり、なくてはならない存在でとても重要ですが、この効果はいつまでも続く訳ではありません。
一般的にエンジンオイル交換時期は5,000qごとの交換が望ましいですが、それ以上使用していると劣化して十分な役割を果たす事ができずにパワーダウンします。
さらにその後も交換を怠ればエンジン内部に深刻なダメージを与える事になってしまいます。
エンジンは金属で出来ていますので、一度キズが付くと部品を交換しない限り修復は不可能になります。
定期的に交換していれば、こういったダメージを防ぐ事はできますし、何よりエンジンオイルの役割を復活させることが出来るので古いオイルでパワーダウンしていたエンジン内部の圧縮力を上げる事ができます!
エンジンオイル交換のやり方
エンジンオイル交換と聞くと車の下にもぐったり車を持ち上げたりするから凄く大変そう・・・
そう思う方は多いと思いますが、今回紹介するのは
車は持ち上げない
車の下にもぐらない
特に最近のクルマでは比較的に車高が確保されているので、やりやすいのが多いです。
では用意する道具は
- エンジンオイル
- オイルジョッキ(あった方が便利)
- メガネ(14×17)
- 廃油処理パック
エンジンオイルは4リッター缶などで注文すればそのままダイレクトに注げるのでオイルジョッキが必要ありませんが、20リッター缶で購入した方が単価が安くなります。
廃油処理パックも自家製で作る事は可能で段ボールにビニールを被せていらないウエスなどを入れてあげれば簡単に作れますよ。
交換方法も簡単で工具を使用して外す所はたったの1箇所のみです!
まずは車のハンドルを目いっぱい右に切ります。
すると下が除きやすくなりエンジン下にボルトが見えます。
このボルトが「ドレンボルト」という部品でここを外してエンジンオイルを抜いていきます。
メガネを当てて緩めます。
最初だけ緩めればあとは手で回す事ができます。
下に廃油処理パックを準備してドレンボルトを完全に外しエンジンオイルを排出します。
エンジンオイルが抜けてきますのでこのまましばらく放置します。
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この時にドレンボルトにパッキンが付いているかも確認しておきましょう。
車のマニュアルでは、ここも交換する必要があるとされていますが、再利用しても問題ありません。
ゴミや曲がり、キズが付いてなければ漏れませんが、どうしても気になる方は交換した方がいいでしょう。
エンジンオイルが抜けきったらドレンボルトを取り付けていきます。
最初は必ず手で2〜3回転絞め込んでから工具を使いましょう。
斜めに入っていたりするとネジ山をダメにしてしまうので最初は手でスムーズに入る事を確認してから最後に工具を使用するようにしてください。
最後の締め付けも「キュッ」ぐらいで大丈夫です。
絞めすぎは厳禁です!
ドレンボルトは仮に手で締め付けただけでもドバドバ漏れてきませんポタポタ垂れるぐらいです。
むしろ絞めすぎによるトラブルの方が修理が必要になってくるので厄介です。
最後に確認すればいいだけなので気合を入れ過ぎて絞めすぎないようにしてください。
ドレンボルトを絞めたら、エンジンオイルを入れます。
エンジンオイル量がわからない場合は車の取説の最後のページあたりに数量が載っていますので確認してください。
適量入れたらレベルゲージで確認します。
上画像のようにゲージには目印が付いてますので、その間に入っていれば問題ありません。
エンジンオイルを入れ終わったらエンジンを始動させ最後にドレンボルト付近を確認して、漏れてこなければ作業完了です!
作業する事は「抜いて」「入れる」これだけなので単純な作業です。
エンジンオイル交換に必要な工具
メガネレンチ 14×17
メガネはKTCあたりのメーカー品の方がいいです。
あまり安い物ですと使用している内にへたりがでてきます。
廃油処理パック
あれば便利ですが廃油処理パックはウエスを大量に使用すれば代用もできます。
オイルジョッキ4L
オイルジョッキは4L入るのがいいです。
2Lとかでは何回も入れる事になるので面倒です。
エンジンオイル交換費用
最初の初期費用がかかりますが、工具はこだわるときりがないので、ホームセンターやネット等を利用した方が安く済みます。
エンジンオイルは平均的な走行距離で10年間乗り続けると20回の交換が必要になってくるので十分にもとは取れますし節約効果も大きいです。
2回目からのエンジンオイル交換であればオイル代と廃油処理パック代で済みます。
同じグレードのエンジンオイルを使用したとして
整備工場でエンジンオイル交換すると4リッターで平均 5,000円前後
自分でエンジンオイル交換すれば4リッターで 2,030円
1回の交換で3,000円ほど安く出来るので十分節約できます。
浮いた金額でもう少し良いオイルを購入してさらに燃費UPを目指していくのもいいかもしれませんね!
エンジンオイルの選び方
エンジンオイルにはいくつか種類がありますが良いオイルを選べばきりがありません。
安いエンジンオイルでも定期的に交換さえしてあげれば問題ありません。
特にこだわりがないのであれば、安いオイルで良いと思います。
エンジンオイルを選ぶ時のポイントとしては
- 価格を重視する
- 交換頻度を重視する
- 性能を重視する
この3つのどれを重視していくかで自分にあったエンジンオイルを選ぶ事が出来ると思います。
それともう一つ!
車の使用頻度によって、交換する回数が変わってくるのでオイルの使用量にも影響してコストが増える事も考えられます。
安いオイルでは5,000qごとの交換頻度なので走行距離を沢山走る方にはかえって負担になる場合もあります。
重要なのは自分がどのくらいの「走行距離」で何を「重視」しているのか?
これを基準にしてエンジンオイルを選んでいけば年間コストも抑えて燃費を良くするエンジンオイルを選ぶ事ができます。
【エンジンオイルを上手に選ぶ事が出来る記事はコチラ】
実際のエンジンオイル交換方法を動画で載せておきましたので、まずは自分で出来そうかどうかの確認だけはして無理な作業はしないようにしましょう!